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徳永 陽; 青木 大*; Mayaffre, H.*; Krmer, S.*; Julien, M.-H.*; Berthier, C.*; Horvati, M.*; 酒井 宏典; 神戸 振作; 服部 泰佑; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 30, p.011037_1 - 011037_6, 2020/03
ウランを含む遍歴強磁性超伝導体では強磁性と超伝導がミクロに共存する。このことは強磁性揺らぎを媒介としたスピン三重項超伝導の存在を直感的に示唆している。またURhGeでは結晶のb軸に磁場をかけていくと、一度壊された超伝導が再び出現する(磁場誘起超伝導)。このようなウラン系遍歴強磁性超伝導体の特性は、磁気揺らぎによる超伝導のメカニズムを実験的に検証する格好の舞台を与えている。講演では単結晶試料において行ったNMR緩和率の磁場角度依存性の結果について報告し、遍歴磁性超伝導体URhGeの磁気揺らぎと超伝導の関係について、UCoGeとの比較をしながら議論する。
徳永 陽; 酒井 宏典; 神戸 振作; 服部 泰佑; 比嘉 野乃花; 仲嶺 元輝*; 北川 俊作*; 石田 憲二*; 仲村 愛*; 清水 悠晴*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 88(7), p.073701_1 - 073701_4, 2019/07
被引用回数:58 パーセンタイル:94.69(Physics, Multidisciplinary)最近新たに発見された重い電子系超伝導体UTeのTe-NMRによる研究について報告する。単結晶試料を用いTe-NMRのKnight shift およびスピン-格子緩和率の測定を行なった。その結果、20K以上の常磁性相において静的および動的帯磁率のどちらもが弱いIsing型の異方性を持つことを確認した。一方、20K以下の低温ではa軸方向に磁場をかけた場合にスピン-スピン緩和率の強い発散が見られることがわかった。このことは低温でa軸方向に強い縦型のスピン揺らぎが発達していることを示唆している。
堀田 貴嗣
Journal of the Physical Society of Japan, 74(4), p.1275 - 1288, 2005/04
被引用回数:25 パーセンタイル:72.91(Physics, Multidisciplinary)充填スクッテルダイト化合物の電子物性を理解するために、希土類イオンの-電子数1から13のそれぞれの場合に軌道縮退アンダーソン模型を数値繰り込み群法によって解析し、磁化率とエントロピーを計算した。Prを含む充填スクッテルダイトに対応する-電子系の場合、たとえ基底状態が非磁性の一重項でも、三重項が小さな励起エネルギーを持つ第一励起状態として存在していれば、磁気揺らぎが低温まで生き残ることがわかった。さらに、-結合描像に基づいて構築された軌道縮退ハバード模型を解析した結果、一重項及び三重項基底状態が入れ替わるごく狭い領域で、磁気揺らぎに媒介される異方的クーパー対が現れることを見いだした。
堀田 貴嗣
Physica B; Condensed Matter, 359-361, p.1003 - 1005, 2005/04
被引用回数:1 パーセンタイル:6.23(Physics, Condensed Matter)充填スクッテルダイト化合物の磁気的性質を理解するために、軌道自由度のあるアンダーソン模型の磁化率を数値繰り込み群法によって計算した。その結果、Prイオンを含む充填スクッテルダイト化合物で実験的に示唆されているように、局所基底状態がであっても、がわずかなエネルギー差で励起状態として存在していれば、磁気揺らぎが顕著に残ることを見いだした。
堀田 貴嗣
Physical Review Letters, 94(6), p.067003_1 - 067003_4, 2005/02
被引用回数:15 パーセンタイル:62.72(Physics, Multidisciplinary)充填スクッテルダイト化合物の磁気的性質を明らかにするために、a伝導電子バンドと混成する7つの-電子軌道を含むアンダーソン模型を数値的手法によって解析した。局所的な-電子数をとすると、Prを含む充填スクッテルダイト化合物は=2に対応するが、このとき、たとえ基底状態が非磁性の一重項でも、わずかなエネルギー差で磁気的な三重項励起状態が存在していれば、顕著な磁気揺らぎが低温まで生き残ることがわかった。この結果は、充填スクッテルダイト構造においては、伝導電子バンドとよく混成する遍歴的な-軌道と、ほとんど混成しない局在的な-軌道に分かれるということで理解される。このような遍歴・局在描像は、=1から13までの-電子の磁化率とエントロピーの複雑な計算結果をよく説明する。
阿部 英樹*; 吉井 賢資; 北澤 英明*
Journal of the Physical Society of Japan, 70(10), p.3042 - 3045, 2001/10
被引用回数:9 パーセンタイル:51.43(Physics, Multidisciplinary)正方晶構造Iを有する金属間化合物ErTiGaを合成し、その磁性を調べた。多結晶試料と単結晶試料両方の測定から、本系はキュリー温度10Kでa軸方向に磁化9ボーア磁子を有する強磁性体であることを見いだした。多結晶試料の磁化-外部磁場曲線はアロットの関係、すなわちMの2乗とH/Mの線形関係(Mは磁化、Hは外部磁場), からのずれを示した。これは、磁気揺らぎ間の結合が弱いことを示唆する。
徳永 陽; 酒井 宏典; 神戸 振作; Opletal, P.; 常盤 欣文; 芳賀 芳範
no journal, ,
UTeについてはその発見当初から、ウラン系強磁性超伝導体との類似性が指摘されてきた。上部臨界磁場Hの値は全磁場方向でパウリ・リミットを超え、その異方性は磁化の異方性と強く相関している。また磁化困難軸(b軸)方向では強磁場中でHは異常な増大を示し、35Tのメタ磁性磁場に向かってリエントラント的挙動を示す。さらにb軸からc軸方向に磁場を傾けると新たな磁場誘起超伝導が40T以上で出現する。このようなHの異常は超伝導の出現に強磁性的なゆらぎが深く関与していること示唆しており、ウラン系の強磁性超伝導体で議論されてきた、「強磁性ゆらぎによるスピン三重項超伝導対の形成」および「強磁性ゆらぎを介した磁場による対形成引力の制御」というコンセプトがUTeにおいても成り立つことを期待させる。講演では新たに行ったTe-NMR実験の結果をもとに、低温での磁気ゆらぎの特性について議論する予定である。